「裁縫師」小池昌代。読了。
*今日の読書*
「裁縫師」「女神」「空港」「左腕」「野ばら」の5編の短編集。
去年、雑誌「ダ・ヴィンチ」の「今月のプラチナ本」に輝いたこの本。
美しいエロス・・・と絶賛されていた。
アトリエを営む裁縫師の彼の元へ母に連れられやってきた少女。
その少女のたった一日の出来事を思い出す現在の68歳のわたし。
彼女の思い出は「女の子」から「女」になる瞬間・・・9歳の「わたし」が体験した快感・・・
官能的・・・とにかくいやらしさのない美しい言葉が読む側までもをとろけさすような不思議な感覚。
誰でも思い出はあるだろう。その記憶がこんなにも官能的で美しく描かれているのは・・・
出来すぎかもしれないが、人は美しい思い出に浸りたいもの・・・だよな。
と変な納得でこの感想を終わる・・・
「12星座の恋物語」読了。
*今日の読書*
占星術研究家の鏡リュウジさんの丁寧な解説とその星座ごとの角田さんの小説。
全ての人間がその星座の性格にあてはまるわけではないけど、角田さんの小説には「そうそう、この星座の男の人ってこんな感じかも」ってうなずけるものがいくつかある。
鏡さんの星占いはわかりやすくてとても丁寧に占ってあるので好きです。
某CS放送の番組も見ていますし、ここで確か角田さんとも対談されていましたよね。
雑誌でも何度かお会いしているようですし。
私の好きなお二人なのでとても興味深く読ませていただきました。
今後の恋愛の参考に・・・いろいろ分析しながら読んでみるのも楽しいかもしれませんね。
「Presents」を読んであったかい気持ちになる。
*今日の読書*
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「Presents」角田光代(小説)松尾たいこ(絵)(双葉社)
プレゼントにまつわる12のお話。松尾たいこさんの素敵な絵と角田光代さんの素敵な小説のコラボ。
やっぱりすごいね。何が?って・・・角田さんの書くお話って愛があるもん。
一番最初の「名前」から最後の「涙」まで、人生にはたくさんのプレゼントがあるんだな~って思い知らされる。
プレゼントって品物をもらったりあげたりするだけでなく、それ以外にももっと大切なプレゼントがたくさんあるんだな。
「ランドセル」は自分がわくわくした記憶はないんだけど、子どもがうれしそうに何度もあけたりしめたり、小説と同じでぬいぐるみを入れたりなんていうしぐさが文字と重なり合ってじ~んとしちゃった。
「名前」だって、自分の子に考えて考えてつけた名前のこととか、読んでいるといつの間にか、自分の子はこうだった、自分はこうだったって思い出してにんまりしているんだよね。
私にとってはこの本が今の最高のプレゼントかな。
読後、あったかい気持ちになったもん。
「旅を数えて」を読んでみた。
*今日の読書*
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「旅を数えて」川本晶子・平田俊子・中島京子・前川麻子・松井雪子・篠田節子(光文社)
川本晶子「ニケツ」
平田俊子「いとこ、かずん」
中島京子「ポジョとユウちゃんとなぎさドライブウェイ」
前川麻子「ニューヨークの亜希ちゃん」
松井雪子「道くさ、道づれ、道なき道」
篠田節子「ライフガード」
「本が好き!」に掲載された、旅をテーマにした短篇小説が1冊の本になりました。
それぞれ作家の個性でしょうか?いろんな色がありよいとは思います。
多分、これは好き、あれはちょっと・・・っていろんな意見があるとは思いますが。
私は川本さんの「ニケツ」とか中島さんの「ポジョと・・・」なんかが好きです。
「真鶴」川上弘美。読了。
「真鶴」川上弘美(文芸春秋)
失踪した夫の礼を今だ思いつつも恋人の青茲と付き合う京。
礼の日記に「真鶴」という文字を見つけなぜかそこにひかれて「真鶴」に向かう。
ついてくるもの・・・これにひかれて何度も真鶴に行く京だが。
つくてくるものは何だかわからない。霊的なものなのか?それとも幻想なのか・・・
相変わらずといっていいのかわからないが、はっきりとしないふわふわとした幻覚のような話だ。
唯一、京の娘の百(もも)16歳はしっかりと現実的なんだけど。
個人的な意見だが、夫が失踪していてもキリがついていないのに、恋人をつくり、その恋人は家庭があるなんていう不倫を大々的にするのはどうかと・・・
寂しい気持ちも何かにすがりたい気持ちもわかるが・・・おぼれてはいけないと思う。
「ドラママチ」角田光代。読了。
タイトルに使われている「マチ」とは中央線沿線の町と変化を「待つ」という二つの意味があるらしい。
へぇ~。こういう小さなこだわりって好きかも。
8つの物語からなり、それぞれの女性が何を待っているか、何をもとめているかが描かれている。
妊娠や恋愛、プロポーズ・・・いつもドラマのような一瞬を待ちながら生きていると言ってもいいかもしれない。
でもこの短編にはキラキラした人生を皆が待っているわけではない。
どちらかというと陰湿な感じも多々あったりして、人生ってそんなに簡単に幸せにはなれないぞ!って戒めているような感じもうける。
小説だから現実の人と違う素晴らしい人生が描かれていても不思議ではないが、そういうことを書かないところが角田さんの魅力かもしれない。
「すみれちゃん」を読みました。
偕成社 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。
すみれちゃんはフローレンスって名前がよかったんだって。
すみれって可愛い名前なのに・・・
そんなすみれちゃんに妹ができました。
お姉さんになったすみれちゃんは大変です。
ちなみに妹はかりんちゃん。可愛いな~
児童書だけど、大人でも楽しめます。
おしゃまだった少女時代を思い出すかも!?
「ナナさんのいい糸いろいろ」キレイなこころを編みましょう。
理論社 (2002.9)
通常24時間以内に発送します。
ナナさんは町外れの編み物屋さんです。四季を通じていろんなお客さんがやってきます。
あるクリスマスの日、大慌てできたお客さんはサンタクロースさん。
あれあれ~赤い服と帽子を注文した若い新米のサンタクロースさんでした。
すっごくあったかくてキレイな本です。
これは「ナナさんはあみものやさんです」の第二弾なんですね。
「最後の恋」読了。
新潮社 (2005.12)
通常2-3日以内に発送します。
『春太の毎日』三浦しをん著 『ヒトリシズカ』谷村志穂著 『海辺食堂の姉妹』阿川佐和子著 『スケジュール』沢村凛著 『LAST LOVE』柴田よしき著 『わたしは鏡』松尾由美著 『キープ』乃南アサ著 『おかえりなさい』角田光代著 最後の恋か~すご~いベタかもしれない恋愛小説集って感じかな。私はしをんさんのがよかったな~くくくっって一人笑ったもん。こういうこじゃれた感じが好きです。
「ヴィンテージ・シックス」を読んだ。
講談社 (2006.6)
通常2-3日以内に発送します。
ワインをテーマに6人の作家が愛を描く。
「父の手」 石田衣良
「トカイ行き」 角田光代
「ひとしずく」 重松清
「天使の分け前」 篠田節子
「腕枕」 藤田宜永
「浅間情話」 唯川恵
アルコールが飲めないのでワインの美味しさもまったくわからないが、雰囲気だけ・・・
個人的には角田光代さんの「トカイ行き」が好き。
「てのひらの中の宇宙」川端裕人。読了。
ミライとアスカの二人の子どもたちと暮らすお父さんが主人公。妻はガンが再発し、入院した。
子どもたちにどのように生と死を伝えていけばいいのか?
川や池など自分たちの身近に存在する生態系から宇宙規模の話まで、子どものなぜ?に懸命に答えるお父さん。
子どもたちのキラキラしたまなざしにきっとお母さんも懸命に生きようとしているはず。
久しぶりに胸がきゅーっとなるいい話でした。
もっとステキな感想が書ければいいのに・・・改めて自分の文才の無さを感じます。
「川に死体のある風景」を読んだ。
東京創元社 (2006.5)
通常24時間以内に発送します。
川と死体のある風景を6人の作家たちがそれぞれに描いた作品集。
わお~これは書く人によって色が違うということを思い知らされた作品集ですね。
川、そして死体という同じ題材でこうもいろんな話ができるとは・・・
本編よりもあとがきが面白かったりして・・・
「川ミス」サイコーです。
誰のがどうの・・・っていう感想はあえて書きませんが、中には辛口にならざるを得ない作品もあり。
でもどれも一応面白く読ませていただきました。
こういうアンソロジー大好き!これからもどんどん競作してください!
海辺でLSD」川島誠。読了。
海辺の街で三人兄弟の末っ子として育った主人公の物語。
一応、大人になっていく過程を描いたものみたいなんだけど・・・
ごめんなさい。あまり好きではない。
何だか、青い感じがあまりないんだよね。
早々にエロいっていうか・・・
う~ん。特にすごいことがおきるわけでもないし。
感想がないや・・・
「オテルモル」栗田有起。読了。
地下にそびえる?ホテル「オテル・ド・モル・ドルモン・ビアン」。
チェックインは日没後、チェックアウトは日の出までで、最高の眠りを提供するホテルなのだ。
ここのフロントで働き出した希里。
家族は両親と双子の妹の沙衣(入院している)とその夫の西村と娘の美亜。
ちょっとばかし複雑な家族関係なのだ。
毎回タイトルが面白いと思う。
しかもそのタイトルに見合っただけの面白さがある。
こんなホテル、会員制なのだが、是非にも泊まってみたいものだ。
という私も眠りがよくない人だから。
「刺繍」川本晶子。読了。
もうすぐ40歳の誕生日。バツイチで子なし、しかも年下の恋人ありの私が痴呆の母と老いた父と実家で暮らし始め、しかも恋人までが同居を始める。
痴呆の母は年下の恋人に恋をした・・・微妙な関係だ。
とても人事ではないような話である。
自分も歳をとっていけば、親だって同じように老いていく。
もし、痴呆になってしまったら・・・介護も大変だけど、この本は微妙な心の動きがやさしく表現されている。
誰もが悲壮に考えそうだけど、最後までゆっくりとあたたかく、やさしさに包まれながら終わっていく。
第21回太宰治賞作品だそうだ。少し注目。
「しあわせのねだん」角田光代。読了。
*読了本*
角田さんの素顔が垣間見れるエッセイ集。
仕事は8時5時っていうのはどこかのTVで見たが、どういう生活をし、どのような買い物をしているか・・・なんていうのは彼女の生の声を聞かない限りわからない。
これはそのプライベートがぎっしりつまっているというところだろうか。
しかも角田さんて面白い。
だからあのような奇抜な小説が書けるんだな~なんて一人でにやけながら読んでみたり。
亡き母との9800円×2の忘れられない旅の話は面白かった。
格安でももう少しいい旅はできただろうに・・・あんな悲惨な思いをするとは。
ま、そういう旅だからこそ忘れられなかったりしてね。
それにしてもバレンタインデーのチョコ売り場に初挑戦なんて・・・
そういうの無縁で生きてきたのね。
ま、私もできればあの戦闘態勢の女性たちの中には入っていきたくないが。(今はそういうのとは無縁だわ。)
しかし、もののねだんって何が基準なんだろうね?
自分にとって良いものならばいくらでもいいのかな?
「この本が、世界に存在することに」角田光代。読了。
*読了本*
メディアファクトリー (2005.5)
通常24時間以内に発送します。
本をめぐる短編9つ。ああ~すばらしい!やはり角田さんの書く文章は好きだ。
最初の「旅する本」からしてエッセイなのか?小説なのか?わからなくなるような感覚に陥り、以降全てにおいて本って私にとってなんだろう?と考えながら読んでみたりして。
私の最近は本ってただひたすら読むだけのモノになっている。
だからうまく感想なんて書けないし、特に素晴らしく感動するわけでもない。
もっと深く感情を入れて読まなければ・・・なんて少し反省したりして。
本にも縁ってあると思う。
手放してもいつの間にかまた手元に戻ってきたり、どうしても忘れられない物語があったり。
運命的っていうのかな。
だからやめられないんだよね。本を手に取ることが・・・・
「庭ができました」銀色夏生。素敵なお庭。
庭がまたスゴイんです。
思い通りにできるモンなんですね。
しかも広いし、いろんなことできるし。
四季の移り変わりの写真もとってもきれい。
これは庭造りの参考になるね。
是非、夫にも読ませたい。いや見せたい一冊です。
「此処彼処」川上弘美。読了。
川上弘美さんが出没した場所について書かれたエッセイ集。
これがまた中々面白いエピソードもあり、読んでいて楽しかった。
日間賀島とか名古屋とか私にとっても知っている身近な場所も出てきたりして何だか親近感。
場所といっても幅広く、川上さんの近所の川べり辺りからマダガスカルの森林にいたるまでなぜこんなところまで出没するんだろう~って感じ。
この土地に対する懐かしい思い出やエピソード。
これが川上さんの小説の原点かも~しかし、あの独特の小説の雰囲気からは考えられないような普通の人ですね。
「ジョナさん」片川 優子。青春だな。
*読了本*
主人公のチャコは高校2年生。
死んだおじいちゃんが大事にしていた犬・ギバちゃん(本名はちゃんとある。)の散歩でおじいちゃんがゲートボールをしていた公園でジョナさん(仮の名)に出会う。
進路問題、ジョナさんへのほのかな恋心、そして死んだおじいちゃんのこと、親友のトキコのこと・・・高校生だからこその悩みや戸惑いがうまく表現されているな~と思ったらこの著者は現役高校生だそうで。
この時期しか書けない思いを文章にしてみました~って感じだろうか。でも素直な感じが初々しくていいな~私は当の昔に高校生なんて終わってしまったおばさんだけど、自分が高校生チャコになったつもりで読んじゃいました。
淡~いジョナさんへの恋心がキュンとなる感じでよかったな。
「白いプラスティックのフォーク」片岡義男。読了。
*読了本*
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食について書かれた文章をまとめた本書。
片岡義男氏の本は昔、よく読んだ。
なぜって登場人物が皆かっこいいし、背景も素敵だし、登場するお店はおしゃれだし。
しかし、1940年生まれというからかなりの年齢だろう。
だからというか、戦後日本の食事情みたいな感じのきっと懐かしいであろう話も登場する。
個人的にはカルピスの話はふむふむって感じだった。
今は「カルピスウォーター」なるものがあるが、子どものころはあのドロッとした白い液体を
水で薄めて飲むものだったからね。
あの液体をどれだけ入れるかが問題なのだ。
あまりに少ないとうす~くて間の抜けたカルピスが出来上がる。
片岡氏は友達の家で出された味の濃いカルピスがうれしかったとあった。
私も子どものころは原液を少しだけ多く入れて味が濃くなるとうれしくてチビチビとストローで飲んだな~
な~んて思い出したよ。
他にも興味深い話はいくつかあったが、食の体験というのは貴重なんだな~
行ってみたい。「古本道場」。
*読了本*
岡崎さんを師匠に角田光代さんが古本道の手ほどきを受ける。
なんとも面白い企画である。
楽しくて楽しくてあっという間に読んでしまった。
古本屋は好きなのだが今は近くにないのであの独特の雰囲気にはお目にかかれない。
学生のころは読んでは売り、また買い、そして売り、と、私のような読書好きでしかも貧乏人にはなくてなならないシステムだった。
この書で指南されている心得5か条は基本である。
「わたしはわたしの風邪をひく」「古本屋と新刊本屋は別業種」「買いたいと思ったときに本はなし」「古本ファッション」「万札は避けよ、小銭を用意」
わたしの風邪をひくとは自分の好きなものを買うことという意味。
もちろん当たり前だ。
好きなものではなければ手に取ることもないだろう。
新刊本屋と古本屋は違って当たり前だし、古本ファッションとは本を傷めないための配慮が必要だということ。ぬれた傘や狭い通路で本に引っかかるようなファッションはもってのほかだよね。
そしてそーなのだ。
買いたいと思ったときに本はないのだ。
くすん。
これ!と思ったら買わなくては・・・何度痛い目にあっているだろう。私。
まー小銭は当たり前なんだけど。
この基本を時々忘れてふらーっと古本屋に行ってしまったりするから大変だ。
まあそれは若気のいたりということで・・・
とにかくこの5か条を元に神田神保町などいろんなところを行っています。
あー東京っていいね。
地方の地方のド田舎には古本屋自体が・・・
ということでかなり楽しんで読まさせていただきました。
「もう、若くはないけど」喜多嶋隆。読了。
*読了本*
島村桂悟、39歳。
元人気ミュージシャン。
バツイチ。
いまは、茅ヶ崎で、音楽の貸しスタジオをやっている。
ノラ猫の面倒を見ながら淡々とした日々を送っている。
カーペットのクリーニングをしにやってきた加家裕美はバツイチ。
彼女はある事情からまたピアノを弾きたいと・・・桂悟のスタジオへやってくるようになる。
一度あきらめかけていた音楽の夢をまた追いかけようとし始める二人。
ゆっくりと惹かれあい、また夢の実現に向けてがんばっている姿が若くはないけど、
希望がもてるんだと思わず共感せずにはいられない話でした。
「みんな一緒にバギーに乗って」川端裕人。読了。
*読了本*
区立桜川保育園。
新人保育士の田村竜太は同期の中島ルミ、秋月康平とともに保育園で奮闘しながらも成長していく。
ここには育児、教育、家庭でのことなど社会全体のいろいろな問題が取り上げられています。
保育園という枠の中で、不器用ながらも着実に一歩一歩成長していく男性保育士の竜太が愛しく思え、またエールを送りたい気持ちでした。
私自身、一人の息子(幼稚園年長さん)を抱え、てんてこ舞いな日々なのに、たくさんの園児を束ねる頭領のような存在の保育士さんはもっと苦労があると思います。
頭が下がるな~
でも「子どもが好き」という根本は親でも保育士さんでも同じかもしれないな。
「シャワー」喜多嶋隆。読了。
*読了本*
本田哲男は売れっ子のファッション・カメラマン。
ところが、ある日、呼吸が苦しくなり、シャッターが押せなくなるという異変が。
若い恋人と逢っても、思うようにいかない。
医者はストレスからくる自律神経失調症で仕事も休めと。
仕方なく休暇をとり、三浦半島の実家に戻る。そこで凪という食堂をやっている女性と出会い、彼自身は再生されていく。
いつもの小説の感じと違い、メンタルな部分と肉体的な部分が交差されながら描かれた恋愛小説。
生と性を描いたらしいが、とっても濃厚だった感じ。
大人の小説だね。
「ふにゅう」川端裕人。読了。
*読了本*
単純に面白い作品だった。
男性側から育児を考えるとこうなるのか~
パパも母乳ならぬ父乳をあげてみたいと思うんだな~へ~って感じでした。
私自身、哺乳瓶とミルクで育ち、また自分の子も乳の出が悪かったので哺乳瓶とミルクが大半でした。
なのでピューピュー出る母乳にあこがれるな~
育児って大変だけど、楽しいこともいっぱいあると思う。
それをパパさんががんばるんだからね。すごい。
立会い出産も、産む方はそれどころじゃないからね。
いてもいなくても・・・ってな状況になるけど、やっぱり産む本人よりも力入っちゃうんだね。
「ギンヤンマ、再配置プロジェクト」は何だか他の作品と違い妙にリアルで家庭、仕事いろいろ考えさせられる作品だったな。
子どもとは・・・育児とは・・・母とは・・・父とは・・・仕事とは・・・何だか自分自身にとっても子を中心にいろいろと考えてしまう作品だったです。
「今ここにいるぼくらは」川端裕人。を読む。
*読了本*
主人公・博士は、小学校三年生のときに関西から関東へ転校した。
関西弁をからかわれて無口になった博士。
しかし、成長するにつれちゃんと仲間もでき、それなりの学校生活を送っている。
物語もよいけれど、この人は懐かしさを感じさせるのがうまいと思う。
「川の名前」もすごいよかったが、この小説も派手さはないけど、あ~あのころは・・・と自分の子どものころにタイムスリップさせてくれるような不思議な魅力がつまっている。
宇宙にあこがれたり、川をどんどん上っていく冒険をしたり、主人公の博士と自分が一体化して物語の中で成長していく感じがとても心地よかったです。
「蛇にピアス」金原ひとみ。を読む。
*読了本*
これは参った。
いや~聞いたことも見たこともないような世界で。
正直困った。
主人公ルイはスプリットタンに魅せられている。
舌を切開して蛇のように二股にする身体改造の一種。
知り合って恋人気取りでいるアルバイト男・アマの影響だ。
アマに連れて行かれた身体改造の店『Desire』でオーナー・シバと出会い、ルイはスプリットタンと刺青を試していくが、アマが街で起こしたケンカが、彼女の周囲に不吉な波紋を立ていく。
新しい世界といってしまえばその一言でおしまいなのだが。
性と暴力。う~ん。村上龍とも違う世界だ。
「ほうかご探偵隊」倉知淳。読了。
***読了本***
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僕、藤原高時のクラスで連続消失事件が発生。
僕は四番目の被害者に。
なくなったのはもう授業でも使わないたて笛の一部。
棟方くんの絵、ニワトリ、巨大な招き猫型募金箱、そしてたて笛が一日おきに姿を消すという奇妙な事件が五年三組にだけ起こっている。
この不可思議な事件を江戸川乱歩好きの龍之介くんと一緒に調べるうちに・・・そこにニワトリ惨殺目撃証言が!
町内で起きた宝石泥棒との関連は?
龍之介くんの名推理がすべてを明らかにする。
「解決編」が結構長いのだが面白い。
思いっきりやられそうになった私。でも待てよ・・・ちょっと・・・そうそう、簡単には終わらなかった。
やっぱりミステリーランドのシリーズはわかりやすくて面白い。
ま。子ども向けだから当然かもしれないが。
装丁も唐沢なをきさんの画でとっても可愛くていいんだな~♪
「きみの知らないところで世界は動く」片山恭一。読了。
***読了本***
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70年代を生きた若者。ぼくとカヲルと親友のジーコ。
70年代という時代背景をよく出している作品だと思う。
話はぼくとカヲルとの高校時代から大学時代の甘いラブストーリーになるはずだった!?
あの「セカチュウ」の原点となった作品がこの本だ。
ジーコ(コージだから反対から読んでジーコ)はどこか哲学的で一風変わった青年。
カヲルは父親が厳しいという家庭。しかし主人公の僕から見るととても純で可愛いらしい。
ニールヤングやビートルズ、そしてクラシックまで様々な音楽(CDではなくてレコード&カセットテープ)が出てくる。懐かしい人には懐かしいだろうが、私にはよくわからない。
その世代ではなかったから。
音楽だけでなく様々な文学作品も登場する。
リルケの詩集やレイ・ブラッドベリ、ニーチェなどの哲学から学校の授業での伊勢物語など。
高校時代の彼らは青春しているというか、僕とカヲルとの淡い恋愛にジーコの下宿に行ったりとかもちろん大学受験もある。
ジーコは大学を全部落ちてしまい、予備校生となるが、自らやめて働きに出る。
僕とカヲルは大学は違うが普通の大学生になり、それぞれの地で頑張っているはずだった。
しかし、いつしかカヲルは摂食障害に陥り、入院してしまう。
この辺りから僕の苦悩の生活が始まったような気がする。
カヲルは中々治らない。
しかも僕の言葉のせいで半狂乱になり、病状が進行してしまう。
難しい問題だと思う。
気持ちの問題・・・なんて簡単にいえないこの病気。
この後、ジーコと一緒に無謀な計画に乗り出す。
病院からカヲルを連れ出すことに成功し、海につく。
いろいろあった後、最悪の事件が。
ジーコが戻らない。
程なくしてジーコが沈んでいるのを発見。
こんな形で死んでしまうなんて。
しかし、このジーコの死をきっかけにしてカヲルは病気と向き合って、僕は前を向いて進んでいこうと決意する。
ここで小説は終わってしまう。
その後、カヲルは立ち直ったのか?
僕はカヲルと結婚できたのか?
その後のことがとても気になる終わり方だ。
これは片山さんのデビュー作だそうで。
「セカチュウ」同様、ひたむきに生きている若者の恋愛模様をしっかりと描いている作品だと思います。
「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上弘美。読了。
***読了本***
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ま、早い話がニシノユキヒコさんの10編の恋愛遍歴を書いた連作集なんだけど。
全て女性の視点で書かれている。
西野幸彦さんって。
恋愛下手っていうか、上手く愛することが出来ない人。
いろんな年代のニシノくんを見ることができるのだが、ニシノくんって中身がない感じがする。
輪郭だけっていうか。
女の心の中に入るのはうまいと思う。
だからもてる。
でも女性側がニシノくんを理解できなくてすぐにふられてしまう。
ニシノくんにはお姉さんがいた。
お姉さんは我が子を亡くし、心の病で自殺してしまった。
このことが彼にはトラウマとしてあるのだろう。
一生独身で死んでしまったニシノくん。
私の周りにはこんな不思議な人はいないけど、もしいたら会ってみたいな。
私もするっとニシノくんに落ちていくのだろうか?
「はじまりのうたをさがす旅-赤い風のソングライン-」川端裕人。読了。
***読了本***
| はじまりのうたをさがす旅 | |
![]() | 川端裕人著 出版社 文芸春秋 発売日 2004.09 価格 ¥ 1,890(¥ 1,800) ISBN 4163226206 bk1で詳しく見る ![]() |
オーストラリアを舞台にした冒険小説。
東京で平凡なサラリーマンとして働く隼人。
そしてオーストラリアへの曽祖父の遺産を受け継ぐためのゲームに参加。
それこそが「はじまりのうたをさがす旅」
アボリジニの文化といい、ソングラインについてといい、さすがと言いたいほどの内容だ。
これは自然を相手にした冒険小説になっているけど、ゲームが終わったから結末がすぐに見えるかと思うとそうではなく、もっと奥が深い、歌と曽祖父たちの歴史が刻まれていた。
ゲーム自体も砂漠でのサバイバルで過酷なものだったのに、それが音楽と密接に結びついているっていうのは新しい感じがした。
「庭の桜、隣の犬」角田光代。読了。
***読了本***
![]() | 庭の桜、隣の犬 角田光代(講談社) |
夫婦って何だろう?これがまたテンションの低い作品で。
これはある一組の夫婦を中心にした作品なわけだけど、田所房子、専業主婦、子どもなし。夫は宗二。
しかしこの房子さん、家事があまり得意でない。
実家に行き、毎度のように母親の手料理をタッパにつめて帰ってくる。
それを知りながら言わずに食べる宗二。
そしてその宗二が帰りが遅くなるので会社の近くにアパートを借りるところから何だかギクシャクした生活が始まる。こういう相手の懐をさぐり合うようなよくわからない夫婦もきっといるだろうけど、何だか淋しくはないか?
お互いに好きあって結婚をしたのではないのか?
惰性でとにかく落ち着きたかっただけなのか?
もういくつ?があっても足りないほどのエピソード万歳!って感じなんだけど。
それに宗二の会社でアルバイトをしていた女・和田レミ。
最初から危ないとは思っていたが、最後までよくわからない危なさをかもし出していたね。
しかし、宗二の妻・房子に向かって啖呵をきった以外は特に騒動もなく。
いささか拍子抜け。
最後は宗二の母が再婚をするとかで盛大なパーティー(しかも悪趣味極まりない)を房子が乗りに乗って仕切ったりするのだが。
房子は一体何を求めているのだろう?
もしかして昔は天才少女と呼ばれ、今は普通の人なわけで、作中にもあったように「燃え尽き症候群」なんだろうか。
「太陽と毒ぐも」角田光代。読了。
***読了本***
![]() | 太陽と毒ぐも 角田光代(マガジンハウス) |
大好きなんだけど、どうしても我慢できないことがある。
そんな恋人たちの日常を描いた短編集。
あとがきにあるように「ばっかみたいな恋人たち」のオンパレードである。
風呂に入らない不潔な彼女や買い物しすぎる男に万引き女・・・
多分、こういう人たちは多少デフォルメしているが身近にもしかしたらいるのかも・・・
という現実的な感じがする話ばかりだ。
それでも何故か恋人という枠に収まっているのはそれを相手は少なからず心のどこかで許しているからだろう。
難癖のある人が毒ぐもなのか?
そして一見普通に見える相手は太陽なのか?
甘い恋愛小説と違って、毒々しくて何とかして相手をまっとうにしようと躍起になるから面白い。
でもコミック的でもなく。
悶々としている訳でもなく。
怖い結末が待っているわけでもない。
そういうところが角田さんの小説らしいと言えばらしいのだが。
今が恋人まっさかり・・・の人は一度読んでみるといいかもしれない。
もしかしたら相手の意外なところを見落として有頂天になっているだけなのかも・・・
「トリップ」角田光代。読了。
***読了本***
![]() | トリップ 角田光代著(光文社) |
女子高生、主婦、サラリーマン…同じ町に暮らす人々の危うい生活を描いた連作短編集。
人物が少しずつリンクしてたりして結構面白い。
同じ人物でも見る人によって違う感じにとられてたりしてね。
本当の自分と外から見られている自分。
人が抱く印象ってこうも違うものなんだ~
しかし、角田さんの小説に出てくる人ってどうしてみんな屈折しているのかな?
まあ、普通じゃないところが面白いのでもあるけどね。
何って事件が起こるわけでもないけど、心理描写っていうのかな?
こういうのが面白いのかも。
一編ずつ微妙にずれた感じもいいね。
「雨の日のイルカたちは」片山恭一。読了。
***読了本***
![]() | 雨の日のイルカたちは 片山恭一著(文芸春秋) |
「アンジェラスの岸辺」
「雨の日のイルカたちは」
「彼らは生き、われわれは死んでいる」
「百万語の言葉よりも」
の四編からなる。
この四編に共通するのは「生」と「死」。
あの9.11のテロ事件が全編に盛り込まれていて、
深い喪失感や悲しみ、そして一つ一つの物語に
小さなつながりがあるという少し変わったお話です。
どれもがとても静かで、慎み深いような感じですが、
一番最後の「百万語の言葉よりも」は突然死した夫の
持ち物を調べていくうちに別に愛する人がいて、
妻も子ども達も喪失感いっぱいになったときに、
実はまだ成仏できていなかった・・・っていうちょっとオカルトが入った話。
「セカチュウ」と比べるとインパクトはないが、
生きていくという大変さといずれ訪れる死への恐怖は十分伝わってきたんじゃないかな。
「みんな誰かを殺したい」射逆裕二。読了
***読了本***
![]() | みんな誰かを殺したい 射逆裕二著(角川書店) |
第24回横溝正史ミステリ大賞優秀賞+テレビ東京賞W受賞作。
選考委員の大先生方々が絶賛しておられたのでどんなに素晴らしい作品かと思っていたら。
まんまと企みに引っかかってしまいました。(笑)
峠道で発生した殺人事件。被害者は禿げヅラの小太りの中年男性。目撃者二人。
完璧な殺人に思えたが・・・なんという展開だ!?
確かに仕掛けはよかったかもしれない。
しかし、ごめんなさい。私には読みにくかった。
事件と犯人が交錯しすぎている。
最後もあまりよくない。前半のスピード感はよかったが。
期待して読むととんでもないことになるぞ!という感じの話です。
大体「みんな誰かを殺したい」ってそのまんまじゃん!
テレビ東京さんが賞を出しているということはこれはサスペンスドラマ向きのシナリオか?
きっとTV化される?(もうした?)よくわからないけど、ダレがどの役をやるんだろう?
きっと大変そうだ・・・ってそんなこと私が心配することではないね。ハハハ。
(全く感想になってないな。すみませんm(__)m)
「川の名前」川端裕人
***読了本***
7月21日読了。
・川の名前
川端裕人(早川書房)
菊野脩(キク)、亀丸拓哉(ゴム丸)、河邑浩童(河童)の、小学五年生三人は、
自分達が住む地域を流れる川を、夏休みの自由研究の課題に選んだ。
そこにはそれまで三人が知らなかった数々の驚くべき発見が隠されていたのだ。
少年たちの川をめぐる夏の冒険がはじまった。
多くは書けないが、ペンギン小説でもある。
上の三人がある日発見したもの。それはペンギンだった。
しかし、事態は段々ややこしくなるのだ。
自由研究にと観察を続けていくうちに孵化することを知る。
この三人に加え、同級生や周りの人も巻き込んでいくし、
当然、友情も芽生えたりして、最後は立派な「カワガキ隊」になるのだ。
で、騒動と言えば、このペンギンがマスコミに知れ、以前の「タマちゃん騒動」
のようになってしまう。ラストのカヌーで川を下るシーンはもう圧巻としかいいようがない。
これはまさにアドベンチャー。
ちなみにカワガキとは、川を愛して止まない餓鬼、子どものこと。
これは是非、夏休みの課題図書にしてほしいくらいである。
私自身、川で遊んだという記憶はないが、もし男の子で、川が近くにあって、
こういう友達がいたら「カワガキ隊」になってみたいな。
最初はどういう小説だろう?と思ったけど、読み進むうちに
ワクワクする自分がいて、ペンギンの無事を祈ったり、キクたちを応援していた。
それほどにのめりこんで読んでしまったのだ。
川端さんの小説は以前、「the S.O.U.P.」を読んだことがあるが、
難しくてよくわからなかったのだ。だから今回も・・・ちょっと心配だったけど、
これは難なく・・・というかすんなりというか・・・とても面白かった。
「二人道成寺」近藤史恵・読了
***読了本***
7月7日読了
・二人道成寺近藤史恵(文芸春秋)
不審な火事が原因で意識不明となった歌舞伎役者・岩井芙蓉の妻・美咲。
その背後には芙蓉と中村国蔵の確執と、秘められた愛憎劇が―。
「摂州合邦辻」に託された、ある思いとは?梨園の名探偵・今泉文吾シリーズ。
女形として芸風も家柄も違う二人と美咲の恋心。三人の複雑な関係が
歌舞伎の演目と例えられるなどの設定は面白いと思いました。
事件の鍵は美咲が握っている。誰を思ってどうしたかったのか?
ラストでの真相はそういうことか~とうなずいたね。でも美咲が目覚めたら・・・
どうなるのだろう?巻末に近藤さんのインタビューあり。
歌舞伎の世界という私にとってはとても興味深い世界。
いろいろと確執もあるようで・・・
演目も出てくるが、実際に見たことはない。
しかし、機会があれば一生に一度くらいは見てみたいなと思う。
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