「立派になりましたか? 」大道珠貴。読了。
*今日の読書*
「立派になりましたか? 」大道珠貴(双葉社)
「名前が書ければ合格」の高校の中でもさらに落ちこぼれを集めたトッキュウ(特別学級)から巣立った生徒たちのその後を描いた話。
卒業後26年たって44歳。
世間的にいえば中年ですが。
老いた母親と暮らしていて今も独身の木ノ下はじめや万引きGメンをしている田中川瞳、男を求め続け、3人も子供を産み、未婚の母になったが、その3人とも亡くしてしまった
井上真代、山小屋に暮らしている金山岩男などなどそして締めくくりはおばさんなんだかおじさんなんだかよくわからない先生の目加田力先生。
彼らにもそれぞれいろんな人生があり、その生きざまがとてもうまく描かれていて面白かった。
「ドアラのひみつ」って・・・
*今日の読書*
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「ドアラのひみつ かくさしゃかいにまけないよ」ドアラ(PHP研究所)
ドアラとは中日ドラゴンズのマスコットキャラクターです。
その彼が今、異常なほどの人気だとか・・・
本の感想と言っても小説ではないので感想という感想は書けませんが。
ドアラとは会ったことあります。
ドラゴンズの試合などに出かけたことがある人ならきっと遠巻きにでも会ったこと(見たこと)があると思います。
実はたっちゃん(我が息子)が1歳過ぎたころ(だったっけな?)ドームデビューしたときに、ドアラ、シャオロン、パオロンと写真を撮ってもらいました。
その時は、こどもよりも私の方が興奮した覚えがあります。
それ以来、ドラゴンズの試合をTVでじっくり見るよりも、ドアラたちキャラが端っこで映っているのを妙にワクワクしながら見ていました。
だって、ドアラって妙な動きするんですもの。
でもバク転はサイコー!!
あの妙に愛想がなかったり(ある時もある)、時々、止まったり、変なジャスチャーしたり・・・
そのドアラがセキララにいろんな質問に答えています。
一言。面白いです。
中日ドラゴンズに興味がない人もきっとドアラは気になる存在になるはずです。
今年の活躍も楽しみです。
「あなたがパラダイス」平安寿子。読了。
*本日の読書*
あぁ、更年期。されど更年期。女性ならば更年期ってやつはいつか必ずといっていいほどやってくるのね。
40代、50代の女性が主人公で皆、更年期の症状に悩まされている。
でもそれを癒してくれるのはジュリー。
ジュリーって誰?って言ってる人・・・きっと多いんだろうな~
中年になってもまだ頑張り続けるジュリー。きっとコアなファンがいっぱいいるんだろうな~
そんなジュリーファンにだって、悩みや問題はたくさんある。
親の介護やこの小説の核ともいえる更年期の悩み、そして離婚やもろもろ・・・
私にだってそんな遠くない未来に現実に起こりうるような題材でため息もつきながら、覚悟もしながらも主人公の女性たちにエールを送りながら読みました。
話にはあまり関係ないけど、この年代以上にファンが多い、韓流。
ヨンハくんのお名前がちらちらと出てきたのはうれしかったな。
っていう私も立派にお仲間入りか?
「嶽本野ばらALL WORKS Fetish 」
野ばらさんのお仕事とプライベートが少しわかる本です。
ファンにはたまらない一冊ではないでしょうか。
あのMILKの大川ひとみさん、矢沢あい先生との対談も載っています。
書き下ろしの短編もよかった~♪
いろいろ熱く語りたいところだけどこの辺にしときます。
「ハピネス」嶽本野ばら。読了。
「私ね、後、1週間で死んじゃうの」こんな衝撃的な言葉で始まるこの小説ははかない別れの話だ。
心臓に病を持つ高校生の少女と恋人の僕。主人公の僕はただそばにいてあげることしかできない。
1週間を大好きなロリータとして、やりたいことを懸命にして生きた。
それでいいじゃないか・・・と私は思う。
別れは悲しいけれど、日常なのだ。
我慢はしちゃいけないけど、大げさになることもない。
久しぶりに野ばらさんの作品を読んで、今までとはちょっとだけ違う乙女の生き方を学んだ。
「桜ハウス」藤堂志津子。読了。
蝶子 46歳、遠望子 41歳、綾音 36歳、真咲 31歳、7年ぶりにかつて桜ハウスで暮らしていた4人の女性が再会した。
この桜ハウスは亡くなった伯母の遺産として蝶子が譲り受けた一軒家だ。
年齢も職業もバラバラな女性たちがうまく一軒の家に暮らしていけたものだな~
それぞれにいろんなことがあって、もちろん、仕事も恋愛も家族もいろんなことが上手く絡み合って。
連作短編になっているので読みやすかったし、最後にある男性がふら~っと出てくるんだけど、別に違和感もなく、ここに溶け込んでいるようだったし。
厚い友情で結ばれているとは思えないけど、何年たっても集まれるっていい関係なのかもしれない。
「ハーニャの庭で」どいかやさんのステキな絵本。
ハーニャが住んでいる小さな家の小さな庭。
この庭の四季を通じていろんな生き物がやってきます。
とってもきれいな色鉛筆の世界。
猫のハーニャと自然を通しての物語はとても温かく、癒されます。
「99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方」竹内 薫。読了。
本当には解明されていない意外な事例から科学の面白さを紹介。あたまの柔らかくなる科学入門だそうだ。
飛行機がなぜ飛ぶのか?麻酔がなぜ効くのか?
世の中は仮説で成り立っていると考えれば頭が柔軟になるのか・・・
なるほどね・・・
「文藝ガーリッシュ 素敵な本に選ばれたくて。」千野帽子。
「志は高く心は狭く」文科系女子のための読書案内ですわ。
「ガーリッシュ」ふむふむ。この分類にあの本もこの本も・・・
もっと熟読したかったのですが。図書館の返却日が・・・っていうので。
2週間にわたり、いろいろ読んではうなずき、読んではときめき。
メモできなかったのが残念ですが。
私の読んだことのない世界がまだたくさんあって今後の読書に大変参考になりましたわ。
「エバーグリーン」豊島ミホ。読了。
ミュージシャン志望のシンと漫画家志望のアヤコ。共に中学3年生。
卒業式の日、10年後に再会しようと約束した。
そして10年後・・・
これも青春だ~。夢を叶えられなかったシンと夢を叶えてしまったアヤコ。
この二人の青春の日々が・・・豊島ミホ流に描かれているって感じですかね。
恋人同士でもすっごく好きだったわけでもないこの二人が・・・
なんだろう・・・このほろ苦いチョコをくわえたような気分は・・・
「くいしんぼう」高橋みどりさんの本。
高橋みどりさんのくいしんぼうな日々が綴られている・・・が、写真がきれいで美味しそう。
のりと大根おろし、そして寿司が好物なんて・・・全然気取ってなくていいね。
私は昔は食べ物に全く興味がなかったんだけど、今は美味しいものを食べたいと思うようになった。
食べれればなんでもよかった昔と比べて、肉も魚も野菜もちゃんと味があって美味しいもの、でも体にはなるべく負担にならないものを摂るように心がけるようになったな。
私は外食が苦手で家で食べるのが好き。
でもたまには本当に美味しいものを少しだけ外で頂くのもいいかな。
「ケセランパサラン」を読んだ。
中学を卒業して進学せずにふらふらとしているちまきちゃん。
ちまきちゃんのムガさんに対する恋心を綴った物語やその他4編の物語と詩で構成されている。
う~む。話自体が脱力系っていうか・・・
ものすごく感想の書きにくい作品です。
ひねってもどうやって言葉にしていいか・・・
でもごめんね。ちまきちゃんには共感できない・・・
「蝶か蛾か」大道珠貴。読了。
ちょっと不思議な満々子さん。47歳のシングルマザー。
って大分変わっていると思う。
放浪の旅に出たり、海の家で働いたり、とにかく行動も満々子さんの意識も普通並じゃない。
天然っていうか、自由っていうか・・・
今の私には理解しがたいんだけど・・・
「ハナとウミ 」大道珠貴。読了。
ハナ16歳、ウミ15歳。父親違いの姉弟。
母を訪ねて沖縄へ。でも決してスローライフをしにいったわけではない。
自由奔放な母は赤ちゃんを出産し、その父親らしき人は自殺しちゃうし。
ハナもウミも平凡とは言いがたいような生活をしているのにどこか冷めているっていうか・・・
成長しているんだか、最初から大人なんだか・・・よくわからないな。
「ミロとチャチャのふわっふわっ」
あかね書房 (2006.6)
通常24時間以内に発送します。
子ねこのミロとチャチャはとっても仲良し。
宝物を探しに野原へ自転車で出かけました。
さて・・・そこで見つけたものは?
とっても可愛いお話。
野中柊さんの原作なんですね。知らなかった~寺田順三さんの絵だし~
お気に入りの一冊になりそうです。
「ナナさんのいい糸いろいろ」キレイなこころを編みましょう。
理論社 (2002.9)
通常24時間以内に発送します。
ナナさんは町外れの編み物屋さんです。四季を通じていろんなお客さんがやってきます。
あるクリスマスの日、大慌てできたお客さんはサンタクロースさん。
あれあれ~赤い服と帽子を注文した若い新米のサンタクロースさんでした。
すっごくあったかくてキレイな本です。
これは「ナナさんはあみものやさんです」の第二弾なんですね。
「最後の恋」読了。
新潮社 (2005.12)
通常2-3日以内に発送します。
『春太の毎日』三浦しをん著 『ヒトリシズカ』谷村志穂著 『海辺食堂の姉妹』阿川佐和子著 『スケジュール』沢村凛著 『LAST LOVE』柴田よしき著 『わたしは鏡』松尾由美著 『キープ』乃南アサ著 『おかえりなさい』角田光代著 最後の恋か~すご~いベタかもしれない恋愛小説集って感じかな。私はしをんさんのがよかったな~くくくっって一人笑ったもん。こういうこじゃれた感じが好きです。
「夜の朝顔」豊島ミホ。読了。
主人公のセンリの小学一年から六年までを描いた連作集。
小学校の六年間って一番成長する時期なんじゃないかな~
一年生ってまだまだ子どもだけど、六年生にもなると淡い恋心も芽生えて大人に一歩近づいてるって感じだし。
ゆっくりと時間をかけて階段を一歩ずつ上るように成長していく様子がとってもステキ。
女の子にしかわからない細かい感情まで描かれていてすごいですね。
自分の小学生の頃って・・・ほとんど覚えていなんだけど。
著者の豊島さんは一年生から六年生までの遠足の行き先やそのときの様子、林間学校、修学旅行まで全部記憶あるんですね~
これもすっごい!
「陽の子雨の子」豊島ミホ。読了。
中学校に通う夕陽、先生と同じ歳の24歳の幸枝と学校で出会う。
幸枝の家を初めて訪ねた日、そこには押入れの中に聡という19歳の男がいた。
小説は夕陽の視線と聡の視線と交互に綴られています。
14歳の多感な少年の目も心が揺れるけど、15歳で家出してきて幸枝の家に居候になっている聡の目も複雑な感じ。
「檸檬のころ」とはまったく違う感触で何となく寂しさが残ったような・・・
しかし、違う目で見たら、幸枝は聡を監禁している・・・ってことか・・・これは犯罪!?
「檸檬のころ」豊島ミホ。読了。
山に囲まれた田舎の進学校を舞台にした青春小説。
少しずつ話がリンクしている連作短編といったところか。
あとがきで著者は地味な人なりの青春を描きたかったとあるけど、そういう観点に目をつけるところが面白い。
青春って檸檬って感じなんだろうか?
遠い昔で忘れてしまったが、そんな私でもちょっとだけウキウキするような感覚に陥った小説でした。
「恋はさじ加減」平安寿子。読了。
今回読んだのは食べ物をきっかけにした6編の恋。
一番最初の「野蛮人の食卓」は冒頭からええ~?って思うようなシチュエーションで始まる。
大体、オードブルにヤモリ、サソリ、セミ、コオロギ・・・って・・・一体、どこの世界の食卓だ。
焼き蛤を食べるためにこんなすごいオードブルを食さないといけないなんて・・・
他にもポテサラの話に、たまねぎがいっぱい出てくる話に、カレーうどんに、バターライスに・・・
おなかが空いていたらたまらないですな。
もちろん、平さん流の小技のきいたようなこじれる恋愛模様もたっぷりと・・・中々面白かったです。
「愛の保存法」平 安寿子を読みました。
今回読んだのは短編集。男と女をコミカルに描いた作品もあり、中々面白い。
感想を書くのが遅くなり、内容的に忘れてしまったので詳細が書けないが・・・(反省)
最近、人気があり、図書館で入手困難なのだ。で、新刊とかは当分読めない。
もっと読んでみたいな~と思わせる作家さんだな。
「野の風」辻内智貴。読了。
家庭崩壊寸前の男のもとへ父の危篤の知らせがくる。
自分の仕事を優先して大プロジェクトを成し遂げるべきか?
小学生にして引きこもりの息子のことを少しでも考えるべきか?
冷え切ってしまった妻との関係は修復できるのか?
いろんな問題が山積みの状態で進行する話は一つ一つ考えさせられるものでした。
脳死状態の父についても、迫り来る死について考えなければならないし、息子についてもなぜそんなにも心を閉ざしているのか?考えなければならない。
結局は郷里で過ごす何日間かがその男の人生観を変えることになるんだろうけど。
それにしても現代人は抱えるものが多すぎるね。
もっとゆるやかに暮らしたいと思う。
「帰郷」辻内智貴。読了。
*読了本*
亡くなった夫が繰り返し話していた故郷の町。
遺された妻は、夫が世話になった「その人」に会って一言お礼を言おうと思い、その故郷へ。
しかし、そこには・・・(帰郷)
他に「花」「愚者一燈」の3編。
モノクロの写真がとてもノスタルジックで本当にそこが故郷のような感じがしてとても素敵でした。
「くうねるところすむところ」平安寿子。読了。
*読了本*
30歳の梨央は人生に詰まった挙句、飲んだくれ、建設現場の足場に登ってしまう。
降りれなくなったところを助けてくれたとび職の男に一目ぼれ。
彼を追いかけて!?なんと無謀にも工務店に転職してしまう。
その工務店では夫に浮気され離婚し、突発的に社長にされてしまった郷子(45歳)がいた。
建設業を舞台に梨央と郷子の大きな成長を描いた作品。
いやあ。とっても面白かった。二人ともまったくの素人なのに、頑張って、へこたれて、また這い上がって。
読後に元気が出るね。私の横を心地よい風が吹き抜けていったような。
こういう小説は好きです。パワーをもらいました。
「Bランクの恋人」平安寿子。読了。
*読了本*
さまざまな恋愛の形を描いた7編の短編集。
どこにでもありそうな、今にも自分の身近でおきていそうな恋愛の形。
それがこんなにも面白い形で書かれるとは・・・
いやあ。恐れ入りました。
こんなキャラ・・・いそうでいないかも。
でもこんな恋愛もありそうでないかも。な~んて一人ニヤニヤしながら想像たくましく読ませていただきました。
「ラブコメ」読んだ。
*読了本*
25歳で花屋の店長とアニメの脚本家。果たして恋の行方は!?
まったく泣けないラブコメディ。
そうなんです。笑えます。くすっと。コメディなので。
個人的にはもう少し・・・頑張りましょう!って感じですが。
喜劇的にただサーっと読み流してちょっとだけ笑いたい人向き。って感じですかね。
「幸福な結末」辻仁成。読了。
*読了本*
日仏合作映画化決定。
角膜移植で光を取り戻したヴァレリーは不思議な男性の幻を見るようになる。
その男性とは誰なのか?
角膜提供者の人がいつも見ていた男性なのだろうか?
その彼を探して東京へ行き、新たな人生が始まる。
不思議な感じのする恋愛物語でした。
残像っていうものは角膜に残るものなのでしょうか?
でもそれが縁で惹かれあっていくなんて。
運命なんですかね。
きっと映画になったら素敵な感じでしょうね。
「いつか、一緒にパリに行こう パリ・ライフ・ブック」辻仁成。極上パリライフ♪
*読了本*
2003年からパリに暮らす辻さん。
もちろん、奥様とも一緒ですね。
うらやましい限りです。
しかし、言葉も文化も違うのでかなり苦労したのでは?
でも辻さん流にパリを楽しんでいるようで。
ガイドブックならぬライフブックというところがいいですね。
つまり観光よりも暮らす・・・ことが楽しいと。
是非パート2なんか出しちゃってくださいね。
「ミシン2/ カサコ」嶽本野ばら。読了。
あのミシンの続編である。
ミシンがいるバンドの新ギターに応募して見事バンドの一員になったカサコ。(ミシンがつけた名前)
ミシンにはなくてはならない存在になったカサコ。
鈍くさいのに一生懸命なカサコ。
何だかとってもいじらしく思えてしまう。
「ミシン」を読んだときはただパンクな感じのする小説だなと思ったけど、これは一歩内面に踏み込んだ感じで生と死の何たらを考えさせられるような小説だった。
毎日ただ何となく生きているわけではないけど、ミシンは竜之介がいなくなった今、カサコを頼りに生きているんだろうな。
ちょっとだけ「NANA」とダブってしまった私は変かな?
「代筆屋」辻仁成。読了。
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「代筆屋」それが本業ではない。
小説家の端くれだった頃、住んでいた階下にあるカフェ、レオナルドマスターが筆不精の常連客らに自分のことを吹聴したのがきっかけだった。
手紙を代筆するという行為はその人の人生まで背負っているような気がする。
安易には書けないのだ。
メールやファックスで簡単に思いを告げられる最近だが、言葉を大切にしたためる手紙はとてもいいものだ。
私は筆不精なのであまり手紙を書いたことはないし、電話も実は苦手だ。
メールが一番手っ取り早いかな・・・
この10篇の話を読むと代筆屋に依頼をしなければならない思いや背景がとても深く出ている。
それは名も知らぬ子へのラブレターだったり、遺言であったり、65年間の人生の手紙であったり・・・切ない思いや温かい思いやいろんな思いが文字にこめられているからこそ、受け取った人間は真剣にその人の人生の一部を受け止めなければならないと思う。
たまには手紙・・・書いてみるのもいいかな。
「刀」辻仁成。読了。
***読了本***
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『幼い頃から魂に棲み着いた一本の刀が、私を脅かす。すべてを書け、お前のすべてを、と。東京の郊外に生まれた少年が、ロックへ、映画へ、文学へと飛翔するまで。二度の離婚と三度の結婚を経て、女優ナナとパリに漂着するまで。そして真実の愛、運命と出逢うまで。』
主人公のトオルは刀の精・ヒカルとともに成長してきた。
分身ともいえるヒカル。
ヒカルの言葉が全てトオルの人生に影響を与えている。
世間の好奇心の目で見ると辻氏の自伝的私小説と言えるこの作品は、主人公氏家透を=辻氏、後に妻となるナナ=みぽりんの最終的恋愛案内のように思えるがそうではない。
何も彼の女性遍歴を坦々と述べた作品ではなくて、人生において模索し続ける彼の旅路を描いているように私は思うのです。
トオルはとても弱い人間だったと思う。
彼にもっと思い切りがあったら別の人生が待っていただろうに。
でもそんな弱き人間だからこそ、失敗し、挫折を繰り返して今があると思う。
ナナとの出会いは彼の人生に花を持たせた。
それまでの仮面をかぶった人生から脱皮し、自然な流れに身をまかせられるようになったんだと思います。
私はこの作品が読みたかった。
決して好奇の目からではなくて、自分に共感する部分があったから。
この場では自分については言わないけれど、少なくとも同じように感じ、同じ思いをしたことは読了できてよかったと思う。
正に「やっと会えたね。」
「ドリームタイム」田口ランディ。読了。
***読了本***
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エッセイのようなフィクションのような13の短編集。
夢と現実のはざ間っていうんでしょうかね。
何となくほろ酔い気分のような。
個人的には「シェルター」あたりが面白いと思いました。
ちょっとしたゲームなんですけどね。
内容は長くなるので書きませんが、あと多重人格者の「闇のなかの女」とか「読書」なんていうのは日常的な感じがして今までの神聖な感じがするランディさんの話とは少し違う傾向で面白かったと思います。
それでもやっぱりというか、ランディさんらしい話もありまして、「繭のシールド」の風水師フーチバさんの話などは心が透明になってしまう気分というか、なんともいえない不思議な感覚が蘇ってくるような・・・
上手くいえないけど。
命とか神とか実際に目に見えないものをものすごく感じてしまうんですよ。
いつもなんだけど、ランディさんの本を読むと心身ともに浄化されてしまう気がする。
「恋愛の国のアリス」嶽本野ばらさんの恋愛エッセイ本。
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朝日新聞にて連載したエッセイとタロットカードを元にした短編で構成されています。
トランプとタロットの融合って!
エッセイの方は恋愛指南って感じでしょうか。
時に哲学的に、または強引に。
野ばらさんの文章がいいんですよね。
恋愛に悩んでいる少女の参考になるかは?さておき。
あゆが好きなのはあゆの歌詞に心打たれてなのね。
野ばらさんのお部屋をTVで拝見したことがありますが、そのときのあゆ人形を見て、「本当はこの人もものすごいミーハー(死語かしらん?)なのかしらん?」って思っていたので。
しかし、野ばらさんって小説もエッセイもどちらもいい感じで個人的に好きだわ♪
「赤い竪琴」津原泰水。読了。
***読了本***
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デザイナーの暁子は、祖母の遺品をきっかけに耿介という男と知り合う。
まさか恋愛小説になるとは・・・てっきり幻想小説っぽくなるのかと・・・
甘くはない大人の恋愛が広がっていました。
でも最後は物悲しい。
深くはいえないが、イマドキの恋愛のような軽さがなくて、とてもプラトニックな真剣恋愛って感じがする。
こういうのが大人っていうんだろうな~
もちろん、肉体的なものを求められない理由もあるのだが、かえってそういう心の結びつきが深く深く思いを残していくのではないだろうか。
「自転車少年記」竹内真。をやっと読む。
***読了本***
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ひえ~今まで延滞願いで長期で借り出してごめんなさい。図書館さま。
やっと読み終わりました。だって、長いんだもーん。
昇平と草太が4歳にして出会ってから何年だ?29歳まで、とにかく半生くらいの物語なんです。
昇平4歳のとき、補助輪なしの自転車で練習していたが、坂道を猛スピードで下ってしまい、草太の家の生垣に突っ込んだ。これが二人の出会い。
それから少し成長して小学生、特訓山での自転車練習、海までの長いサイクリング。
中学生になってからは自転車屋の息子、伸男との出会い。
高校になって自転車部を作り。
まあ出会い、別れ、挫折、恋に仕事にいろいろあるわけなんだけど、その様子がとっても爽やかで、嫌味ではなくて、こういうのを青春っていうんだな~
草太の八王子から日本海までの300キロを自転車で走り抜けたところはすごかったな~
それも理由が失恋だもの。
これが元で八海ラリーなるものが生まれ、年々盛大なイベントとなって人と人のつながりを濃くしていくわけなんだけど。
草太の恋も応援したいな。
相手は実家が隣通しで幼馴染の奏。
彼女は音楽の道へ進むためにドイツへ行ってしまうんだけど、草太が29歳のラリー(最後の章)時に一時帰国してこのラリーに伴走として参加したんだよね。
昇平は朝美と結婚して北斗という男の子がいる。
昇平が北斗に自転車乗りを教えるシーンがあるんだけど、自分の子どもの頃のことを思い出しながら教えるんだよね。これもよかったな。
みんなそれぞれ別の人生があるけど、自転車を通して一つになれるって素敵だな~
何だかどこまでも走っていきたい気分になったよ。
「綺譚集」津原泰水。読了。
***読了本***
| 綺譚集 | |
![]() | 津原泰水著 出版社 集英社 発売日 2004.08 価格 ¥ 1,785(¥ 1,700) ISBN 4087747034 bk1で詳しく見る ![]() |
やっと読めた。一体何週間借りていたのだろう?
内容は、何といったらいいのだろう?また迷う。
幻想的で、耽美と言ったらいいのだろうか?
15編の短編が収められているが、とにかく美しい。
死という題材をこれほどまでにグロでエロで美しく描けるのだろうか?
疑問符ばかりだが、今までに遭遇したことのない世界だったのでいささか戸惑っている。
ジャンル的にはホラーだと思うが、怪奇小説という言葉が当てはまるような。
どれがよかったというよりもどれもがよかったというべきか。
上手く感想がかけないのが難点だが、私的に新しい世界の扉を開けたようなそんな気がする作品でした。
「デウスの棄て児」嶽本野ばらを読む。
***読了本***
![]() | デウスの棄て児 嶽本野ばら著 |
天草四郎を主人公にした歴史小説です。
しかも野ばらさんが書いたのですよ。
どうなることか・・・と思っていましたが、前半部分はかなり読みにくく、あ~やっぱり歴史小説なんだわ。
島原の乱とかもきっちり書いてあるし。
しかし、後半に進むに従って野ばら色も適度に出てきていい感じ。
キリスト教に関しての疑問なども結構ぶつけてあって、いろんな意味で面白い作品になったのかな。
しかし、本当は悲劇で悲しい運命の話なのに、前半のイヤイヤ読みが祟って、イマイチ感動が薄くなってしまった。
これは反省しよう。
野ばらさんにしては新しい感じの作品なので何だか新鮮でした。
「富士山」田口ランディ。読了。
***読了本***
![]() | 富士山 田口ランディ(文芸春秋) |
富士山には不思議な魅力がある。
そして4つの短編には富士山がどこかにかかわっている。
「青い峰」
あるコンビニの店員の僕は昔、カルト教団の信者だった。
強盗が入ってきても無の表情。
人間を信じることができないのだ。
同じくコンビニのアルバイト森下こずえ。
彼女にとって、僕は富士山らしい。
この僕にとっての富士山とは?
「樹海」
中学を卒業し、卒業旅行と題してやってきた青木が原の樹海。
そこで彼らが経験したこととは?
生きる意味を求めて樹海に入ってきたといったらいいのかな。
サトシとユウジとジュン。
それぞれにいろんな悩みを抱え、生きること、死ぬことの意味を探している。
魂はどこへいくのだろう?
そういえば昔、単純に「死んだらどこへいくのだろう?」と考えて夜の月明かりを眺めていたことを思い出した。
「ジャミラ」
ごみ屋敷に住むおばあさん。
環境課の職員になった僕は・・・
想像するだけでごみ屋敷に住むジャミラ(おばあさん)に吐き気を覚えるが、そうなるまでの悲しい日々。
何となくわかるような。
そしてそのジャミラに依存しているような主人公の僕。
きっと誰もが悲しい思いを抱えて生きているのかもしれない。
「ひかりの子」
産婦人科の病院で看護士をする私。
水子供養の場である女性と知り合い、富士山登山をすることになる。
この富士山登山に来た人たちにはそれぞれにいろんなものを抱えて生きている。
やっと出来た命の喜びも与えらぬまま、通り魔によってお腹を刺され、流産した女性。
末期の子宮ガンで余命のない女性。
そしてこの看護士の私は中絶の意味も軽く考えている少女たちの言動に耐え切れなくなり、看護士をあきらめようとしている。
富士山は祈り・・・ランディさんはあとがきでそう綴っていました。
私もそう思います。
いろんな試練を乗り越えてしまう強さ。
でもそんな彼女たちは本当は乗り越えたくて生きているのではない。
このお話が私には一番、心に突き刺さりました。
頑張って、頑張って毎日を生きている。
でもその頑張りは一体誰に向けてなのだろう?
実は自分に対しての自己満足のため。
富士山には五合目までしか行ったことがないけど、見るだけでもその雄大さ、力強さ、そして何よりも魂がすーっとひかりとなるような気がします。
「ほつれとむすぼれ」田口ランディ。読了
***読了本***
![]() | ほつれとむすぼれ 田口ランディ(角川書店) |
メルマガのコラムをエッセイにしたものです。
夢の話、死んだ兄の話、そしてその時々に世界中で起きた事件の話。
ランディさんのエッセイや小説を読むといつも生きる、死ぬ、心、いろんなことを考える。
イラクや北朝鮮・・・さまざまなニュースが流れているが、見ると胸が苦しくなる。
どんな状況であっても空は青く、生きている限り、呼吸し光を目指して前進する。
歯が全て抜ける夢の話は強烈だったが、夢は誰でもみるものだし、
夢の内容を冷静に分析するとその時々の精神状態がわかるものかもしれない。
「ロリヰタ。」嶽本野ばら。読了
***読了本***
![]() | ロリヰタ。 嶽本野ばら〔著〕 |
・ロリヰタ・・・ゆるされぬ僕達の想いをつないでくれるのは携帯メールだけだった。
世間から「乙女のカリスマ」と呼ばれる男性小説家と女性モデルとの純愛物語。
これはもしかしてご本人のことか?と思えてしまうような・・・許されない純愛なんだな。
ネタばらしてしまうと相手のモデルは大人に見えて実は9歳。小学生だったのだ。
でも最初は主人公の小説家「僕」はこのことを知らない。大人っぽく見えたので若く見積もって
も高校生かと・・・
この小説にはロリータファッションはほとんど出てきません。
その代わり、ナルミヤブランドがたくさん。
しかもこの相手の女の子が愛してるブランドがエンブル(エンジェルブルー)なのだ。
あれだよ!ナカムラくんっていうのがメインキャラの。
そう、この女の子もそのナカムラくんを愛してやまない。
事件はある日起こった・・・って別にミステリじゃないけど。
大御所の小説家に酔っ払っていたとはいえ、関西弁でまくし立てたからね。
これが響いた。「僕」はある写真週刊誌にすっぱ抜かれたのだ。
デリヘルをホテルに呼んで本番してたとか、新人タレントとやったとか、そして問題の
ロリータ小説家は実はロリコン!だった。の記事。ロリコンとロリータはもちろん意味が違う。
でも世間は変態だの、淫行だの、いろいろ言いたい放題だ。「僕」は睡眠薬がないと眠れない。
でも何故かこの女の子の横にいると眠れてしまう。
女の子も「僕」を「王子たま」と呼んで憧れのような対象で見つめる。
この二人をつなぐものは携帯メール。
機械オンチな「僕」が彼女のために必死に覚えた携帯メール。
絵文字で自分の気持ちを伝えてくる彼女にいつしかほのかな思いを抱くんだな。
別にいいじゃないか~相手がたまたま小学生だっただけだよ。何が悪い?
ところで野ばらさんって「村上春樹」好きなの?「やれやれ。」村上春樹風に・・・って。
・ハネ・・・こちらの小説の方が重くて野ばらさんチックだったな。
ハネを路上で売る少女の話。
羽って言っても背中にしょっているような天使の羽みたいなの。
ロリータファッションに身を包み、大切な羽をしょって歩く女子高生。
で、何故?路上でハネを売るのか?
大好きだった彼と一緒にハネを作って売ろうってことになったけど、
その彼は呆気なく交通事故で死んでしまった。
だから彼の言ったとおりに表参道でハネを売る。
それがいつしか評判になり・・・
とんでもないことになって警察にしょっ引かれたりするんだけど、
これも彼女なりの純愛なんだよね。
久し振りの野ばらさんワールド。
やっぱいいわ~♪
時々こういう切ないのが読みたくなるんだよね。
「闇のなかの赤い馬」竹本健治 読了。
***読了本***
聖ミレイユ学園でウォーレン神父は校庭の真ん中で落雷に遭って焼け死に、
さらにベルイマン神父が密室と化したサンルームで、人体自然発火としか考えられない
無残な焼死体となって発見されたのだ。
「汎虚学研究会」はみんなからキョガクの連中とよばれる、
ちょっと浮世離れしたメンバー四人で構成されている。部長は室井環。
中でも好奇心のかたまり、フクスケは女ホームズと化し、ワトソン役に室井環(僕)を指名した。
ベルイマン神父の死は殺人に違いないというのだ。
僕は夜ごと見る、狂った赤い馬の悪夢にうなされる。
少々年齢が高め・・・かな。設定としては。でもミッション系の学校といい、謎の赤い馬の絵といい、
とってもミステリアスで面白かったわ。竹本さんは「匣の中の失楽」以来だけど、やっぱり
素晴らしい人だわ。あとがきに「今でも子供です。すみません。」という冒頭にはじまり、
いつものように書いた・・・ミッション系の学校に通っていたなどなど書かれていたけど、
そういうキラキラした時期をすごしてきたから今でもすてきな作品が書けるのね。
祝!100冊目。読了!
どうなることかと思ったけど、無事に8月中(いや~結構早くに)読めたね。
これもミステリーランドさまさまかも。
何といっても読みやすいし、引き込まれる内容だし。
これでミステリーランドは10冊(12冊中)読了。
次回が出るまでにもう1冊くらいは読んでおきたいな~
森さんのが人気で待たないと読めないみたいだからね。
「長新太のチチンプイプイ旅行」長新太
***読了本***
(8月2日読了)
思いっきりの「ナンセンス本」だと思う。あの長新太さんが旅行記を出した!?といっても
行き先は毛糸の国であったり、巨大国だったり、チョコレートの国、ドラゴン島などなど。
しかもサボテンタクシーに乗ったり、食虫植物に食べられそうになったりととんだ旅行なのだから。
摩訶不思議な旅をしたい方は参考あれ。しかし、面白い!
これで98冊読了。あと一息なのだ。
長新太さんは絵本でおなじみだし、大好きなんだけど、どこからこういう発想が
生まれてくるのかな?
本の隅々まで凝っているので見逃さないようにいろいろ探すと面白いよ!
「鬼神伝 神の巻」高田崇史
***読了本***
(7月31日)
現代に戻った天童純が、今まで自分の身に起こったことが
全部夢だったのではないかと疑い始めたころ、純は六道珍皇寺に
現れた小野篁によって平安時代に呼び戻され、再び鬼神たちとともに
貴族との戦いに加わることになった。
一方貴族は、鬼神たちを封じ込めるために三種の神器を揃えようと、
最後の一つ、純の持つ剣を血まなこになって探していた。
とてつもない破壊力を持つ「弥勒」を招致しようとする貴族たちとの
激しい戦いの中、純は今まで一緒に戦ってきた仲間を失う。
素戔嗚尊の血を引く純が、命よりも大切なものがあると気づいたとき…。
「鬼の巻」の続編ですね。今回は一回り成長した天堂純が見ものですね。
でもやっぱりこれはミステリーではないのかな?面白いけどね。
あとがきは「中学生のころ」の著者の話。
時代がわかるな~という内容でした。
「鬼神伝 鬼の巻」読了。
***読了本***
鬼神伝 鬼の巻高田崇史(講談社・ミステリーランド)(7/19読了)
第3回配本。
京都の中学に転校してきて三ヵ月、天童純に友だちはいない。
純の胸には生まれた時から赤紫色のふしぎな形をしたあざがあった。
ある日、いじめっ子に追いかけられるうち、純は東山の麓ふかくに建つ古びた寺に迷い込み、
密教僧・源雲によって時空を超え平安の都に飛ばされてしまう。
胸に勾玉の形をしたあざがある純こそ封印された龍・オロチを解きはなち、
鬼を退治するべく選ばれた者だという。桃太郎、一寸法師…。
彼らはなぜ鬼を退治するのか。鬼とはいったい何者なのか。
QEDシリーズで挫折した私。だって難しいんだもん。
でもこれは伝奇ものとはいえ、幾分読みやすく
なっている。そりゃあ、子ども向けに書いているのだから当たり前だけど。
何となく鬼の持つイメージが変わったのは私だけか?しかし、続編が出ている。
神の巻。これを早く借りて読まねば・・・
以上で今年、89冊読了。
あと11冊で100冊。
今月もたくさん読んだ。(まだ終わってないけど。)
このままどれだけ読めるか?
それにしてもミステリーランドは面白い!
今のところ、第4回配本で12冊出ているが、
そのうち、7冊読了。
第1回の「くらのかみ」が多分、入荷したみたいなので近々図書館へ
行こうと思っている。(たしかコレを予約したような?もう忘れてるし。)
1週間以内に取りに行かないと・・・ダメらしい。
明日は休みだし。(海の日の振休)
すると・・・ちびをつれていかねば・・・これが結構大変。
「ラストシネマ」辻内智貴・読了
***読了本***
7月9日読了。
・ラスト シネマ辻内智貴(光文社)
昭和60年代、話の主人公・中西哲太は小学3年生。
大人になった彼がその頃の「雄さん」との思い出を振り返る。
「雄さん」は18歳で田舎を飛び出し映画俳優を目指していた。
しかし、癌を患って故郷の病院で入院している。
「雄さん」が昔、映画に一度だけ出たときのセリフ
「いいじゃねえか、行かせてやれよ」この映画がどうしても見たくて
どんな映画かわからないまま、少年の頃の私は探し続ける。
そしてついに・・・その映画をつき止め・・・「雄さん」は自分の
たった一言のセリフを見終えた後、静かに息を引き取る。
ノスタルジックな背景と映画。「雄さん」のたった一言のセリフ。
少年の頃の哲太の周りの人々。
(哲太のお父さんが結構変わっているのだ!)
どれもが懐かしいような感触で、じんわりと感動がこみあげてくる。
この小説は「泣きながら一気に」読むものではないが、
ラストまで短い距離を「がんばれ」と応援しながら、
最後にほろっと一筋の涙が光る・・・といった感じだ。
久し振りにじんわりと長時間、感動に浸り、
そして昔の昭和の時代の映画が見たくなった。
「中村正太郎さんのこと」(小説宝石・03年8月号に掲載)も同時掲載。
こちらは中村正太郎さん(と言っても別に有名人ではない普通の人だが)
のある日常のひとコマを淡々と描いたものです。
自信をもっておすすめできる!1冊です。
「ダンボールボートで海岸」千頭ひなた。読了
***読了本***
6月30日読了本
・ダンボールボートで海岸千頭ひなた(集英社)
第27回すばる文学賞受賞作。
父親はいない。母親は家出中(男と)。20歳になった大学を休学中の「ボク」
(実は女・フジモトアオイ) 母の車のローンを返済するために只今、フリーター。
そんなボクが散歩中にアイスクリームの自販機の前で女装趣味のサラリーマン
(カワグチサナオ)23歳と出会う。
そしていつの間にか同居人の自称・アーチスト(キノモトハナ)25歳、
そして中学2年の時の同級生・シモムラとは金をもらって寝る中。
何だか訳ありそうな人たちばかりだけど、取り立てて大事件が起こるわけではない。
途中で手首だけがごみの電子レンジから出てきたニュースを見てそこへ見に行ったり、
(いきなりホラーかミステリーになるかと思った)家出した母親の居所を教えろと
母親と一緒に逃げた男の妻子が乗り込んできたり、
金で体を売っていたことがバレてシモムラの彼女が乗り込んできたり。
こんな事件はいろいろあったけど、結局「ダンボールボート」の意味がよくわからなかった私。
読みが足りないのか?しかし、女の子なのに「ボク」。
これは最初とまどったし、ですます調の
何やら改まったような文章も違和感があったが、
何となく青春、何となく成長・・・ってことで。
「ダンボール・・・」は一気読み。だって・・・短かったしね。
まだ・・・7冊未読。どうしよう・・・あせるばかりである。
「黒い天使になりたい」谷村志穂。読了。
***読了本***
6月22日読了。
・黒い天使になりたい 谷村志穂(河出書房新社)
携帯サイトにて配信していた小説多数と表題の書き下ろしなど。
とにかく一つずつがとても短い小説です。
特に大事が起こるわけではないのでさらっと安心して、どこでも読めるといった感じ。
通勤やちょっとした空き時間に一つずつ読むのはいかがかな?
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